石けんシャンプーって何?普通のシャンプーとの違いやメリットとは?

そもそも石けんって?

昔、学校の実験やイベントなどで“廃油から石けんを作る”という経験をされた方がいらっしゃるかもしれません。まさにそれが「石けん」で、動物や植物のあぶらである「油脂」や「脂肪酸」を、アルカリで反応させて作られる界面活性剤をさします。
石けんには、固形のものと液体のものがあります。
これは石けんを作る時に使用したアルカリ剤の違いからくるもので、どちらの形状であっても「石けん」です。
洗剤やソープ、と名前がついているもの=石けん、というイメージの方も多いかもしれませんが、一般的に販売されているシャンプーやボディソープ、ハンドソープなどは、アミノ酸系の洗浄料や石油由来の洗浄料などが使われていることが多く、厳密には石けんではありません。
純粋に石けんから作られているものは、石けんメーカーさんが販売されていることが多いように思います。

石けんの大きな特徴は2つ。

  • ・高い洗浄力
  • ・高い生分解性

石けんは古くから使われてきた歴史があり、人が“洗う”という作業を繰り返す中で、紀元前3000年には存在していたと言われています。
これは、身近な自然にあるもので作ることができるだけでなく、高い洗浄力を保持しているにもかかわらず、高い生分解性を誇る存在、つまり環境の害にならないものとして使われ続けてきた証なのかもしれませんね。

石けんシャンプーとは?メリットって何?



石けんシャンプーは、その名の通り、石けんから作られたシャンプーです。
シャンプーに「石けん」を使うメリットとは何でしょうか?

そもそも、人間の頭皮は、体の中で最も皮脂腺が多い場所と言われています。顔の場合、Tゾーンの皮脂が多いと感じる方が多いと思いますが、頭皮の皮脂腺はTゾーンの倍とも。
さらに、汗腺も発達してる場所のため、皮脂も汗も非常に分泌の多い場所です。そのため、ベタつきや、ニオイを感じやすくなる場所でもあります。

顔の毛穴は気になるのに頭皮は…?

頬や鼻などの毛穴が気になると、クレンジングや洗顔、パックなどで毛穴をキレイにしたい!と考える方は多いですね。
では、頭皮の毛穴はどうでしょう?顔と異なり、シャンプー以外に使えるアイテムを思いつかない方も多いでしょうし、「毛穴をキレイにしたい」と考えてシャンプーを選ぶ方はなかなかいないように思います。

でも頭皮も同じ肌。毛穴に汚れが詰まってしまうと、やはりベタつきや痒み、抜毛といったトラブルの原因になりやすくなってしまいます。

ここで大きなメリットとなるのが、石けんの性質と洗浄力。
毛穴は酸性で閉じやすくなり、アルカリ性で開きやすくなるのだそうです。

石けんは弱アルカリ性の性質を持っています。毛穴を開きやすくしてくれるだけでなく、酸性である皮脂汚れを中和して落すことができるため、頭皮や毛穴の汚れをしっかりと落とすことができます。
弱アルカリ性というと、肌に悪そう、刺激が強そう、と感じる方も多いかもしれませんが、有名な温泉の泉質でも弱アルカリ性と書いてあることが多いですよね。温泉で肌がつるつるになる一つの要因も、毛穴が開いて汚れが落ちやすくなることにあります。

健康な頭髪を育む土壌となるのが頭皮。しっかりと汚れを落とすことこそ、肌が本来持っている美しくなろう、回復しよう、という働きを生かすこと、ひいてはスカルプケアに繋がるのだと思います。

でも仕上がりが気になって…デメリットを回避するコツ。

シャンプーに石けんを使うことで、汚れを落とし、頭皮の清浄に繋がることをお伝えしてきました。

ただ、石けんでシャンプーすると、使った後がちょっと…と感じる方が多いことも事実。
しかしこれは、ちょっとした工夫や対策をすることで、和らげることができます。
今度は、デメリットと感じる部分を軽減するための方法を見ていきましょう。

髪がキシキシする!手触りが悪い!なんで!?

石けんシャンプーを使用した際に、一番に感じることはコレ。
石けんがよさそう!と思って、石けんシャンプーを試してみたけど「なにこれ!?」「無理!」と諦めてしまう原因の大半がここに尽きると思います。

これは、弱酸性だった髪を石けんで洗うことでアルカリ性よりになってしまうことにあります。
キューティクルが開いてしまうことや、その間に石けん成分が入ることで摩擦が起きるためです。

日々の紫外線や、カラーリング、パーマなどでも毛髪は痛みます。さらに、髪は既に死んでしまった細胞でできているため、自分の力で元に戻るということはありません。一般的なシャンプーやリンスを使用していると、シリコンやそれに似た成分で髪をコーティングしてサラサラに仕上がるため、気付きにくいかもしれませんが、石けんで洗う場合、髪の状態がそのまま現れてしまう点も、仕上がりを悪く感じてしまう原因の一つです。

ではどうしたらいいの…?

少しの間様子を見てみる
特に、シャンプーから石けんシャンプーに切り替えた直後は、ものすごくキシみを感じる期間です。
しかし、髪が健康なタイプの方や、短髪の方は、しばらく続けていくことで、だんだんと気にならなくなる方も多くいらっしゃいます。しばらくの間、変化をみてみることも1つの方法です。

自分にあった石けんを探す
一口に「石けん」と言っても、使われる原材料は様々。その特性が出来上がった石けんに反映されます。サッパリと洗いあがるものもあれば、しっとりと洗いあがるもの、その品質や価格も様々です。どのような特性があって、どのような製造方法で作られているのか、また固形と液体、どちらが自分にあっているのか、そのような観点から、自分にあった石けんを探すことも楽しいですね。

リンスで中和する
それでもキシみが気になってしまう、という方や、髪が長め、硬めで手入れがしやすくないと困る、という場合は、リンスで中和することで髪をサラサラにすることができます。
ここで気を付けて頂きたいのが、通常のリンスやトリートメントではなく、クエン酸リンスを用いること。よく「リン酢」などと言われますが、弱アルカリ性に傾いた毛髪を中和するために、酸性のリンスを用いるということです。
石けんシャンプー専用のリンスは、一般的なリンスやトリートメントとこの点が大きく異なります。特に、ノンシリコンを徹底したい方は、ここを注意しないと、せっかくの石けんシャンプーが無駄になってしまいますので、石けんシャンプー専用のリンスを選ぶようにしましょう。

髪の仕上がりを意識した成分配合のものを選ぶ
石けんシャンプーの中にも、石けんだけでできているものと、リンスやトリートメントをしなくても良いように、髪の仕上がりを意識した成分が一緒に入っているものもあります。このようなタイプは、石けんだけでできているものよりも価格は上がってしまいますが、石けんシャンプーの良いところを残しながら、キシみを軽減することができますよ。

頭皮が乾燥してしまう…

石けんは皮脂を取り除く力が強いため、乾燥しやすい肌の方や、肌の弱い方は、通常のシャンプーよりも皮脂が多く取り除かれてしまうことで、頭皮の乾燥を感じることがあります。
これは、皮脂腺の働きが弱ってしまっている場合もあるので、少しの期間様子をみてみましょう。それでも乾燥が酷い場合には、頭皮の潤いを守る成分や、バリア機能を手助けするような成分が入っている石けんシャンプーを探してみることもオススメです。

キシみや乾燥を緩和する代表的な成分

ペリセア(ジラウロイルグルタミン酸リシンNa)

肌にも髪にも大きなメリットをもたらす成分です。高級な美容液やサロン専売品のシャンプーなどに多く使われています。肌や髪のダメージ部分に素早く浸透する働きがあり、乾燥しやすい地肌の潤いを守ったり、パサつく髪を滑らかにしてくれる働きがあると言われています。基礎化粧品にも配合され、肌にも使われる成分であることが嬉しいですね。

グリセリン

代表的な水性の保湿成分です。石けんを作る時に同時にできる成分でもあります。優れた保湿力を持っているだけでなく、人の肌の中にもある保湿成分である点も安心できます。肌に潤いを与えるのと同様に、頭皮にも潤いを与えるため、乾燥を和らげることができます。

ツバキ油、シア脂、スクワランなどの保湿成分

様々な油性の成分も保湿剤としてうまく配合されているものがあります。
気になるものは調べてみるといいですね。


他にもある石けんシャンプーのメリット

シャンプーを石けんに変えると、このようなことに気付くことがあります。

  • ・ヘアワックスが落としやすい
  • ・洗い流した後、体や床がヌルヌルしない
  • ・泡切れがとてもよい
  • ・背中のニキビが減った
  • ・そのまま体も洗えて便利

これは、石けんの洗浄力だけでなく、余計なものを配合していないということに起因します。

さらに、石けんは生分解性、つまり、排水として流れても、微生物の働きにより、最終的には二酸化炭素と水となって自然界へと循環していく性質に優れています。これは、古から、人と関わってきた「石けん」の大きなメリットの一つです。

自然界にあるものから出来上がり、自然に還っていくことができる洗浄料、石けん。自然界に生きる私たちにとっても、自然なものであることは確かです。昭和のお爺ちゃんやお父さんは、頭も体も固形石けんで一気に洗ってしまう人が多くいました。それは、とても自然なことだったのかもしれませんね。

髪や頭皮に悩みや心配があってもなくても、一度、石けんシャンプーを試してみませんか?
使い方をきちんと知っていれば、多くのメリットに気付くのではないかと思います。

この記事を書いたのは・・・

ZIGEN株式会社 商品開発・CS管理担当 古市亜紀
・化粧品成分検定1級合格
・化粧品成分上級スペシャリスト
・国際薬膳食育師

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